アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

 

日本皮膚科学会によるアトピー性皮膚炎の定義は,増悪・寛解を繰り返す。瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つと言われております。

アトピー素因とは、

①家族歴・既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患)があること、または② IgE 抗体を産生しやすい素因をさします。

乳幼児に始まる事が多く、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら長期間続く皮膚炎で、症状は痒みのある湿疹が中心です。
原因には体質的な事、環境等が関係していると考えられていますが、詳細は分っていません。
乳幼児期に始まったアトピーが大人になるまで続く事もあったり、また一時は治まっていたアトピーも大人になってから再発する人もいます。

喘息、アレルギー性鼻炎、などアレルギー疾患が同時にみられることが多く、様々な要因にさらされる事によって発症すると考えられています。

アトピー性皮膚炎のメカニズム

漢方の世界の考え方では皮膚は内臓の鏡といって、カラダの表面に表れる症状の原因はカダラの内部に原因があると考えます。
ですので、実際には皮膚表面に表れている症状を緩和していきながら、体の中にある根本的な問題を解決していく方法をとります。

根本的の原因

体質的な要因
もともと体が虚弱な方。
特に消化器系や、内分泌・ホルモン系の機能が低い。
皮膚に栄養を与え養うことができない体質。
■環境的な要因
花粉、ダニの死がい、ハウスダスト、粉じん、食物アレルゲン、カビ、化学繊維、石油系界面活性剤などの化学物質、気候気温変化。
心因的なもの
ストレスや自律神経の乱れ、緊張過労などによるもの

これらの要因や皆様の体質・生活スタイル、いろいろな事をヒントにして漢方薬の処方に行ってまいります。

 

ステロイド剤・脱ステについて

アトピー性皮膚炎の炎症の程度が激しい場合は漢方だけで治すのではなく、ステロイド剤を使用した方がよい場合もあると考えます。

ステロイドを自己判断で急に中止したことで、かえって症状が悪化してしまう、なんて事もございます。

漢方を服用したり、日々のスキンケアをしたりして、徐々にステロイドを減らし、
アトピー特有ののブツブツ肌から大丈夫と思える肌を私どもと一緒に目指してみませんか!?


「漢方や中医学から見たアトピー性皮膚炎の方がなりやすい体質」

アトピー性皮膚炎の体質で大別するこの3つ

一言でアトピーってどんな体質と表すことは難しいのですが、代表的は3つのタイプをご紹介したいと思います。

それは

湿タイプ・熱タイプ・燥タイプ

です。

タイプ別に漢方のアプローチの仕方が違ったり、養生の方法も違ったりするので、参考までにご紹介したいと思います。

熱(ねつ)のタイプ

このタイプの主な症状は、

幹部が赤くや熱感があったり、痛みが出たり化膿しやすかったりする方はこのタイプかなと思います。

他の症状では尿などが黄色く、便秘しやすい、口の中が乾いたりするなどがあったりします。

このタイプは、熱の邪気が体の表面に滞ることで、アトピーや皮膚のトラブルなどを引きおこし、起こると考えています。

夏などの熱い時に悪化しやすいのもこの症状の特徴と言えます。

このようなタイプの方は、幹部だけでなく体の内側にある熱など取り除くことが大切なのですので、そのような漢方を処方したり、食事なども気をつける必要があると思います。

摂り入れたい食材

豆腐、苦瓜、レタス、 ごぼう、すいか、緑茶、タンポポ茶など

このタイプの方は、体の中に熱を生じているので、辛いものなどの刺激物は避けことを心がけるといいと思います。

湿(シツ)のタイプ

このタイプの主な症状は幹部がジュクジュクです。

このような方は、慢性化しやすく、下半身に症状が出やすい特徴もあります。

食欲不振の方が多かったり、体の中に湿気が多いので軟便だったり、口の中がネバついている傾向もございます。

このタイプの方は、体の中の水分調節を行うと考えている「脾胃」の機能低下が考えられ、うまく湿の邪気は払えずに湿邪に侵されていると考えられるので、まずは「脾胃」を立て直す漢方や食事法を取り入れるといいと思います。

摂り入れたい食材

もやし、緑豆、緑豆春雨、冬瓜、小豆、はと麦、どくだみ、

また、甘いものの食べ過ぎは注意しましょう。

燥(そう)のタイプ

このタイプの主な症状は、皮膚が乾燥し、そのせいで痒かったり、皮膚にヒビが入ったり、ゴワゴワした肌だったりします。

また、口や鼻などの粘膜が乾燥したり、空咳が出たり、体の中が乾燥しているせいで便秘傾向にあったりします。

燥タイプの方は、体の中が潤いと血(ケツ)の不足で乾燥傾向にある方が多いようです。

秋や冬なんかに悪化する傾向にあるのもこのタイプだと言えます。

幹部をケアするとともに潤いや血などを増やしてくれる漢方薬や食材を摂ったりすることが大切ですので、積極的に摂りましょう。

ただ、お水など水分で摂るのはおすすめできません。胃腸機能を損なう恐れがあるので、食材で摂ることをオススメします。

摂り入れたい食材

ほうれん草、小松菜、大根、りんご、なつめ、蜂蜜、白きくらげ など

3つ全ての体質で行った方がいいのが、睡眠です。

まずは30分早く寝ることを心がけましょう。
そのためには30分早く食事を終わらせることも心がけましょう。
寝るときに胃腸が働いていると、睡眠の質が低下してしまう恐れがありますので。

これらはの体質はアトピーの方がなりやすい代表的な体質です。
これに当てはまらない方や、これらが複合している場合も多くありますので、気になる方は一度当店までご相談ください。